Covid-19 ワクチン接種で血栓、アミノ酸が関与か?
Covid-19 ワクチン接種で血栓、アミノ酸が関与か?
アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンを接種した一部の人に血栓が生じる問題で、前に掲載した記事よりも遥かに新しい記事がありました。
WSJのWebサイトでも、古い記事のほうがアクセス上位に出ており、前回は全く気づきませんでした。気づかぬ方が悪いのでしょうが、掲載の仕方にも問題があるようです。
下記の記事によると、アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンを接種した一部の人の血液で、主要な抗体が標的とする少数のアミノ酸が特定されたということです。
この血栓が生じる症状は、「ワクチン誘発性免疫性血栓性血小板減少症(VITT)」と呼ばれ、アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンを接種した場合には、10万人に2名程度の割合でおきるようです。
仮に人口約110万の仙台市民の半分が接種したとして(実際使われるのは、ファイザーかモデルナでしょうから、あくまでも例え話です)、11名に生じるとすれば、決して少ないと割り切ることはできないと思われます。人口230万の宮城県なら23名です。
しかもそのうち約1/6はなくなってしまう可能性もあるわけですから、今後もアストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンの運用に関しては、世界的に注意していくべきものと思われます。
コロナワクチン接種で血栓、アミノ酸が関与 新研究
原因究明に新たな手掛かり、迅速な治療に役立つ可能性カナダ・マクマスター大学(オンタリオ州)の研究チームによる発表によると、英製薬大手アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンを接種した一部の人の血液で、主要な抗体が標的とする少数のアミノ酸が特定された。
ワクチン接種に関連付けられる血栓の原因を巡り、新たな手掛かりが示されている。研究ではアストラゼネカのワクチンを接種した人の血液サンプルが分析された。
血栓はワクチン誘発性免疫性血栓性血小板減少症(VITT)と呼ばれ、米 ジョンソン・エンド・ジョンソン (J&J)のコロナワクチンとの関連性も指摘されている。
政府集計によると、英国、欧州、米国で計170人以上がワクチン接種後にこうした症状で死亡している。研究者や医薬品規制当局によると、その多くはワクチン接種前には健康に見えた若い成人であったという。
英国では、アストラゼネカ製ワクチンの初回投与10万回当たり1~2人がVITTを発症し、50歳未満でより多く見られる。英国での初回または2回目の接種後の発症数は、6月23日までの約4520万回の接種に対し395人に上った。このうち70人が死亡した。
欧州当局が今月発表したところでは、アストラゼネカのワクチン接種5140万回のうち、VITTが疑われる症例は479件見られた。つまり10万回当たり1件弱となっている。
欧州でのJ&J製ワクチン接種では、700万回のうち21件発生。これは10万回当たり約0.30件で、はるかに少ない。
こうした症例のうち、アストラゼネカのワクチン接種後に死亡したのは100人、J&Jのワクチン接種後では4人となっている。
米保健当局は6月下旬、J&J製ワクチンを接種した1230万人超のうち、38件の血栓症候群が確認されたと発表した。これは10万回当たり約0.31件の頻度だ。
米疾病対策センター(CDC)は5月、3人の死者が出たとし、血小板の減少と血液凝固、同ワクチンの組み合わせに「妥当な因果関係を示唆する」証拠があると述べた。CDCからコメントは得られていない。
WSJ, July 8, 2021